■ ワーキングホリデー向けの海外旅行傷害保険
ワーキングホリデー向けの海外旅行傷害保険を比較すると、保険内容が同じなら保険料はどの保険会社でもそう変わらない。短期の海外旅行保険なら必要な保障にバラ掛けして保険料を安く抑えることも可能だが、ワーキングホリデーに適した長期の海外旅行保険の場合はバラ掛けの自由度が低い。治療費用と同額もしくは2倍程度の死亡保障が加入条件となる保険プランがほとんどだ。十分な補償を得るために治療費用を増やせば死亡保障も同時に増やすことになるので、トータルでかなり高額な保険料となる。
反対にトータルの保険料を安く抑えようと思ったら、やはりそれなりの保障しか期待できない。ワーキングホリデー向けの海外旅行傷害保険は年間12万円〜15万円の保険料が一般的だが、年間7万円程度の格安な海外旅行保険プランも存在する。しかし格安プランの場合、最も必要となる治療費用の上限が数百万円までしかカバーされない。海外旅行障害保険の治療費用は最低でも1,000万円以上は欲しいところなので、数百万円という保障額ではワーキングホリデー滞在中かなり不安だ。
このような理由から、大抵のワーホリメーカーは保険料と保険内容を比較した結果、AIUや日本興亜損保など大手損保のワーキングホリデー向け海外旅行傷害保険に加入することになる。この場合は現地の支店やクレームエージェントの有無、24時間の日本語サービスの有無、キャッシュレスサービスの有無なども比較すべきポイントとなるが、名の知れた保険会社であれば基本的にはどこでも大丈夫だろう。だが、最低でも年間12万円程度の保険料は覚悟しなくてはならない。
金銭的に余裕のあるワーホリメーカーや、とにかく安心を手に入れたいというワーホリメーカーはそれで良いと思う。しかし、限られたワーキングホリデーの予算を少しでも節約したいと考えるワーホリメーカーは私だけではないだろう。特に私の場合は妻と2人でオーストラリアに行くので、旅費も保険料も通常の2倍かかる。いくら必要だと言っても保険料だけで25万円〜30万円も使うわけにはいかない。そこでなんとか保険料を半額程度にできないかと思って見つけたのが、ユニケア海外旅行医療保険だ。
■ ユニケア海外旅行医療保険
ユニケア海外旅行医療保険とは、オーストラリアとニュージーランドへの留学やワーキングホリデーなどによる長期滞在者向けの旅行傷害保険のこと。ユニケア海外旅行医療保険を提供しているユニケア教育旅行保健サービスは、もともと大学生のための長期海外旅行・医療保険サービスを目的として設立さたニュージーランドの保険会社で、現在では日本からオーストラリアとニュージーランド両国への長期滞在にもユニケア保険が利用できる。
ユニケア海外旅行医療保険の最大のメリットは保険料の安さにある。大手損保のワーキングホリデー向け海外旅行傷害保険と比較すると、保険料は半額以下で保障内容は同等以上。ただし、ニュージーランドの保険会社なので日本語サービスは無く、保険金の請求なども全て英語で行うことになる。英語を身につけるためにワーキングホリデーに行くのだから保険金の請求くらい英語でできなくてどうする、というような強気のワーホリメーカーには、ユニケア海外旅行医療保険がオススメだ。
・Uni-Care Travel and Medical Insurance
http://www.uni-care.org/
・ユニケア海外旅行医療保険約款
http://www.uni-care.org/pdfs/inboundpd.pdf
・ユニケア海外旅行医療保険パンフレット(日本語)
http://www.uni-care.org/pdfs/inboundfs%20jpn.pdf
・ユニケア海外旅行医療保険ガイドライン(日本語)
http://www.uni-care.org/pdfs/inboundst%20jpn.pdf
・ユニケア海外旅行医療保険クレームフォーム
http://www.uni-care.org/pdfs/claimenglish.pdf
・ユニケア海外旅行医療保険クレームフォーム(日本語)
http://www.uni-care.org/pdfs/claimjapanese.pdf
いざというときに日本語が使えないのは不安だというワーホリメーカーは直接ユニケアに申し込むのではなく、日本人がニュージーランドで経営している保険代理店や、ワーキングホリデーのエージェントを通してユニケア海外旅行医療保険に加入する方法もある。24時間体制の日本語サービスではないが、ある程度は日本語で対応してもらえるはずだ。中には日本語サービスに別料金を設定している保険代理店やエージェントもあるようなので、契約前に確認しておいた方が良いだろう。
これら保険代理店やワーキングホリデーのエージェントはクレジットカード決済に対応していないことも多い。そのため保険料はそれぞれの指定口座に直接入金するのだが、指定口座がオーストラリアやニュージーランドの現地口座の場合にはニュージーランド・ドルで国際送金するので、保険料に加えて数千円の国際送金手数料も必要になる。したがって、保険代理店やワーキングホリデーのエージェントを通じてユニケア保険に加入するなら、日本国内に口座を持っているかどうかも選択のポイントとなる。
ちなみに保険代理店やワーキングホリデーのエージェントを通さず直接ユニケアのサイトから申し込む場合には、保険料の支払いにクレジットカード決済を用いることもできる。クレジットカード決済なら送金手数料もかからず、送金の為替レートよりも有利なレートで保険料の支払いが可能だ。ユニケアのサイトから申し込む場合には当然ながら日本語サポートは受けられないが、クレジットカードの利用ポイントも貯まるので、これが最もお得な方法であると言える。
ユニケア海外旅行医療保険の保険金の請求方法は、指定のクレームフォームに病院のレシートを添えてユニケアに送付するだけなので、さほど英語力が必要なわけでもない。ユニケア保険の各種手続きについては保険代理店のサイトにも詳しく書かれているので、それらを参考にすれば日本語サポートなしでも特に問題は無いような気もする。というわけで、私はクレジットカードのポイント欲しさに直接ユニケアのサイトから申し込むことにした。
■ クレジットカード付帯の海外旅行傷害保険
クレジットカード付帯の海外旅行傷害保険を併用してワーキングホリデーの保険料を安く抑えられないだろうか、そう考えるワーホリメーカーも少なくないと思う。結論から言うと、クレジットカードの付帯保険を併用することは不可能ではないが、あまり現実的な方法ではないと思われる。確かに複数枚のクレジットカードの付帯保険を合算すればそこそこの補償額が確保できるし、3ヶ月までは保険が適用される。問題は4ヶ月目以降だ。海外旅行傷害保険は出発前の加入が前提となるので、既に現地に滞在している場合は基本的に新規加入することができなくなる。
ユニケア海外旅行医療保険に限っては、留学生であれば現地でも新規加入することができるらしい。ワーキングホリデーや単なる旅行でも現地加入できないわけではないのだが、この場合には保険の内容や期間に制約が設けられるうえに、治療費用等に自己負担金条件も付加される。私の記憶が正しければ、最初の200ドルが自己負担となり、それを超える分についてのみ保険が適用されたと思う。ユニケア保険の保険期間を3ヶ月分減らしたところで、保険料の差額は100ドル少々。それなら最初から加入していたほうがお得だし安心だ。
ワーキングホリデーの場合には無理にクレジットカードの付帯保険を利用しようとせず、最初の3ヶ月間だけ補償が厚くなるのだと解釈した方が良い。クレジットカード付帯の海外旅行傷害保険は、あくまでも短期旅行用として割り切って考えるべきだろう。無理に保険料を削るよりも、ポイントがお得なクレジットカードを探したり、お得な両替方法を考えたりする方が、結果的にはワーキングホリデー費用の節約につながると思う。
別サイト「ワーキングホリデー in オーストラリア」ではオーストラリアでのワーキングホリデーに関するいろいろな情報を掲載中。こちらもどうぞ。
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