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ショコラを単にチョコレートをフランス語読みしたものだと思ったら大間違いだ。むしろショコラとはチョコレートと全く別の食べ物と考えた方が良いかもしれない。たとえばショコラの代表的な商品である一粒大のボンボンショコラは、1970年代後半にフランスのチョコレート職人ショコラティエたちによって開発された。それまでチョコレートの主流だった甘いミルクタイプに対して、ボンショコラはカカオ成分が70%〜80%と高く、苦味と酸味の強い全く新しいショコラが生み出された。
フランスのショコラティエたちはブレンドして使っていたカカオを原産地や品種別に厳選し、よりカカオ豆の個性を生かしたショコラ作りにも取り組み始めた。そしてショコラティエたちは自分の名前を冠したショコラ専門店をパリの高級ブティック街に出店し、ファッションブランドのように毎年新作ショコラを発表するようになった。ショコラティエたちが工夫を凝らしたショコラの価格は一粒200円〜300円と高額で、ショコラはまさにチョコレートの高級ブランドとして扱われている。
このような高級ショコラにいち早く反応したのが日本人の女性たちだ。ショコラティエの店が東京に進出するとともに約3年ほど前からショコラブームが始まり、それに引っ張られる形で男性の間でもショコラが人気を集めるようになった。ショコラ専門店は一般的なスイーツの店と異なりシックで落ち着いた雰囲気なので、男性でも店に入りやすく居心地も良いことがショコラ人気を後押しした。このショコラの原材料はどこそこのカカオ豆で、だれだれというショコラティエがどうのこうの・・・という、男性お得意のうんちく話があちこちで聞こえる日も近そうだ。
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