真如苑にによると、現在はオークションで落札した仏像を収納するための耐震・耐火施設を整備する準備を進めており、施設が完成するまでの5年間は博物館や美術館などに仏像を預け、一般公開や調査研究に役立てる方針であるそうだ。
この運慶作と思われる仏像は、もともと北関東地方の仏像収集家が保有していた木造大日如来像で、文化庁が文化財指定も検討していた逸品。今回の競売では、幸運にも日本の貴重な文化財が海外に流出するのを食い止めることができた。しかし、文化的に重要な仏像を、おそらく金銭目的でオークションに出品してしまった所有者の感覚、そして宗教法人が持つ莫大な資金力に疑問を感じずにはいられない。
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